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百年銘酒が誇る、秘蔵のウイスキーコレクションをコラム形式にてお伝えします。

＿Gordon&MacPhail　ARDBEG 1996　Connoisseurs Choice Series

シングルモルトの歴史を作り上げたパイオニア、ゴードン＆マクファイル（GM）社。同社がパイオニアを名乗るに相応しい大きな功績の一つが、コニサーズチョイスシリーズである。

1960年代に初めてウイスキーのラベルにビンテージを記載し、一つのブランド名の下に様々な蒸留所のシングルモルトをリリースしたこの作品群は、現在では当たり前になっているボトラーズモルトの形の基盤、原点と言える。

ラベルに地図が書かれたこのボトルは通称マップラベルと呼ばれ、ネックシールからも分かるように90年代の白ラベルの後発となる2005年ボトリングのアードベッグ1996である。

なおGM社はスペイサイドを本拠とするためアイラモルトのリリースは多くなく、現在はカリラやブナハーブンがたまにリリースされる程度。しかし当時はそのGM社からしばしばアードベッグがリリースされていて、私たちは「またアードベッグか」などと言い合っていたのだ。

今では考えられない過ぎし日の状景――あの頃が懐かしい。